利益が出れば、手許にその分の現金・預金が増加することになりますが、税理士になってから「手元にお金が無いのに、なぜこんなにも利益がでるのか(=税金をおさめなければならないのか)?」という質問を受けることが非常に多くあります。

つまり、「勘定あって銭足らず」の状況に陥っているということですが、その原因は何なのでしょうか?

 

当然のことですが、利益の計算は収益から費用を引いて計算しますが、

お金が入ってきた=収入≠収益

お金が出ていった=支出≠費用

であるということを理解することが大事です。

 

つまり、以下のパターンが考えられます。

① お金が入ってきても収益にならないもの

・貸付金の返済を受けた

・販売前に受け取った商品代金(前受金)

② お金が入ってこなくても収益になるもの

・商品販売したが未入金のもの(売掛金)

・借金の棒引きしてもらった(債務免除益)

③ お金が出ていっても費用ならないもの

・借入金を返済した

・商品を仕入れたものの売れ残った商品(棚卸資産)

・固定資産を購入した

・事業資金を使って事業用以外の支出(個人的な買い物)をした。

・事業資金を使ったが領収書等の保管が無く何に使ったのか分からない。

④ お金が出ていかなくても費用となるもの

・減価償却費

・回収不能の貸付金、売掛金の放棄(貸倒損失)

・不要資産の廃棄、除却

 

「勘定あって金足らず」の状態は帳簿上は利益が出ているにもかかわらず、手許に資金がないということですから、上記②「お金が入っていなくても収益となるもの」、③「お金が出て行ってもの費用とならないもの」の理由により発生していると考えられます。

次回は、これらに対する対策を考えてみたいと思います。

当事務所ではクラウド会計を推進しています。

 

中でも、おすすめしているのはfreeeです。

使えば使うほど、よくできたシステムだなー。と感じてしまいます。

 

クラウド会計でfreeeと対比されるのがMFクラウドとなりますが、大きな違いは分析機能ではないでしょうか。

freeeは中小企業版のERPシステムの要素が非常に強いです。つまり、品目タグやメモタグ機能を用いて、あらゆる角度からデータを抽出・分析することが可能です。

一方でMFクラウドは記帳処理の省力化に重点が置かれているような気がしています。弥生会計等の会計ソフトになれた方はしっくりくるのではないでしょうか。

 

どちらも一長一短あるのですが、当事務所では、お預かりした会計データを分析し、顧問先の皆様の課題を洗い出すことにより、さらなる発展に貢献するという観点からfreeeをお勧めしているところです。

 

先に投稿したエントリーでも書きましたが、大企業では多額のシステム投資を行い、バックオフィス業務の省力化とともに、自社の経営状況の分析を行っています。これからは、中小企業版においてもERPシステムを活用し、自社の強み・弱みを数値的に把握していくことが重要と考えています。

 

ただし、freeeの分析機能をフルに発揮するためには、正しい会計の知識に基づいて処理を行うことはもちろんのこと、どういう角度で分析を行いたいのかを明らかにしたうえで処理する必要があります。

 

AIの技術を基にしたクラウド会計が普及すると税理士は不要になるとの議論がありますが、前提となる正しい会計処理の知識や、企業の課題は何で、それを明らかにするためにはどのような切り口で分析をすべきなのか把握すること、これらはAIでは未だ判断できる領域ではないように感じますし、そういう意味では、税理士の果たすべき役割はクラウド会計でこそ発揮できるものではないかと考えています。

 

細かいところで融通の利かない部分もありますし、各種自動連係機能に不満を感じることも少なくありませんが、バージョンアップを待たずして常に最新版を使用できることがクラウド会計の魅力の一つ。今後の進化には大いに期待しています。

 

freeeからいただいた湯飲みです。

毎朝この湯飲みでお茶を飲みながら、クラウド会計の普及に思いを巡らせています。

皆様、あけましておめでとうございます。「次回」と言いつつ、かなり時間をおいてしまいました。

さて、前回申しました私の税理士としてのミッション、それは「中小企業のバックオフィス(経理・総務・庶務)の生産性向上」です。

突然ですが私の両親は小さな個人事業を営んでいます。

父が現場に出て、母が総務・経理等を行う典型的な家族経営の事業者です。確定申告時期になると母は手書きの帳面を基に夜遅くまで決算書を作っていた姿が印象的でした。

それから国税の職場に入ることになり、税務署で中小企業に対する調査事務に従事しました。調査を通じて多くの会社の記帳状況を見てきましたが、世の中のほとんどの中小企業は私の実家と同じような状況でした。経営者は庶務・経理事務よりも売上を伸ばすことが至上命題であり、それが故にキャッシュを生まないバックオフィス部門は軽く見られがちです。そして私もそれを仕方がないと思っていました。

しかしながら、その後、東京国税局調査部という資本金1億円以上の大法人を所管する部署に異動し、大規模法人の調査に従事することになりました。そこで、大規模法人はERP(Enterprise Resourses Plannning)システム、つまり基幹業務システムの開発に巨額の投資を行っていることを知ったのです。大規模法人は、ERPを使用して、受注から売上計上・入金管理、購買から仕入・支払手続までが一気通貫となっており、バックオフィス業務の効率化を図っています。つまり、業務フローを洗い出し、経営資源(ヒト、モノ、カネ)の配置を最適化しています。

しかし、今やこれらの話は大規模法人に限ったことではありません。テクノロジーの発展による恩恵は中小企業にも押し寄せています。それがMFクラウドやfreeeといったクラウドサービスです。これらのサービスを活用することにより、バックオフィス業務の負担を軽くして、経営者の方が本来やるべき業務に集中していただくこと。

これが私が税理士として取り組みたいミッションです。

平成29年分の確定申告も近づいてきています。日々の記帳業務にうんざりだという経理担当の皆様、是非、当法人にご相談ください。